林昌寺通信１９３

平成２７年５月５日(火)

発行者：藤田浩雄

第　１９３　号

林昌寺二階から５／５

まごころの贈り物

ゴールデンウィークを利用してお墓掃除をしたり、遠方よりお墓参りされたご家族連れが多くありました。終日献花や線香の香りが漂っておりました。

私たちの行為で最も尊いのは、目に見えないものに対する奉仕、見返りを求めない行為です。

私たちはお位牌や遺影をきれいなお花で飾ってあげます。「おばあちゃんはお花が好きだったから．．．」ときれいなお花を供え、「あの子が好きだったから．．．」とお菓子やおもちゃを供えます。私たちは目に見えないものに接します。

それは決して無意味なことではなく、供えるのは物ですが、一緒に私たちはまごころを供えているのです。そのまごころが御霊に届くのだと信じます。

例えばですが、私たちの心が動かされるのは相手のまごころに接することによってです。また、私たちのまごころが相手の心へ届けることも出来ます。

ご先祖さまは私たちの目には見えません。そのご先祖さまにお花を供え、美味を供え、語りかけます。それがまごころの贈り物ではないでしょうか。

　　見えなくても　　お花を供えたい

　　食べなくても　　美味を供えたい

　　聞こえなくても　　語りかけたい

　　見えないものへ　　まごころの贈り物

笹団子

四月末からゴールデンウィークに田植えがいっせいに始まりました。

子どもの頃、農繁期は学校は一週間休み、家族総出で朝から晩まで大人と一緒に手伝い、泥んこになりながら一本一本苗を手で田植えもした。昼食は家族みんなで田圃の土手に腰を下ろして、楽しくおにぎりを食べた。

笹だんごを近所の家からいただくと、この家は田植えが終わったんだと・・・。またあの家が田植えが終わったかなと分かると、笹だんごが食べられると楽しみにしていました。今では一年中食べられる笹だんごですが、農村では田植えの終わりを祝って作られていました。裏山へ母親と一緒に笹の葉を取りに行ったことを思い出す。いまは、そんな姿を見ることはできない。