林昌寺通信２１７

平成２９年５月４日(木)

発行者：藤田浩雄

第　２１７　号

庫裏二階より宝珠山を望む４／３０

私たちのまごころ

見えないものへ・・・

　　見えなくても　　　お花を供えたい！

　　食べなくても　　　美味を供えたい！

　　聞こえなくても　　語りかけたい！

GWを利用してお墓掃除をしたり、遠方よりお墓参りされたご家族連れが多くありました。終日献花や線香の香りが漂っておりました。

私たちの行為で最も尊いのは、目に見えないものに対する奉仕、見返りを求めない行為です。

私たちはお位牌や遺影をきれいなお花で飾ってあげます。「おばあちゃんはお花が好きだったから．．．」ときれいなお花を供え、「あの子が好きだったから．．．」とお菓子やおもちゃを供えます。私たちは目に見えないものに接します。

それは決して無意味なことではなく、供えるのは物ですが、一緒に私たちはまごころを供えているのです。そのまごころが御霊に届くのだと信じます。

例えばですが、私たちの心が動かされるのは相手のまごころに接することによってです。また、私たちのまごころが相手の心へ届けることも出来ます。

ご先祖さまは私たちの目には見えません。そのご先祖さまにお花を供え、美味を供え、語りかけます。それがまごころの贈り物ではないでしょうか。

あの世に持ち越せるもの

人生における最大の矛盾は、あの世には持ち越せないもののために、自分の一生を費やすということ。みなさんはそう考えたことはありませんか。

それで、私たちは何に人生を費やすかといえば、まずお金のために働き、少しでも多くを残そうと思います。しかし、どれほどの財産が残ろうとも、それはあくまでもこの世のものであり、あの世に持ち越すことは出来ません。

もし、財産が残ったとしても、遺産争いのもととなるのがオチ。西郷隆盛は「子孫のために美田を買わず」という名言があります。どんなに仲のいい兄弟でも、いざ親の財産となると・・・　　、いろいろと耳にすることがあります。

確かに、この世のほとんどの問題は、お金で解決できるものです。しかし、それはあくまでこの世の話であって、あの世に一万円札をどれほど持ち込んでも何の役にも立ちません。

お金には善悪があるわけでなく、お金を持ち、お金を使い、お金を残す私たち人間の心に善悪がある。そして、私たち人間は臨終と共にその「心」だけが残り、その「心」だけがあの世に持ち越せる、と言うわけです。

また、地位や名誉のためにこの人生を費やす人がおります。これもお金と同様、この世の能力を決める尺度であり、あの世での尺度とはなりません。どのような考え方や手段でその地位や名誉を得たか、人を喜ばせたか悲しませたか、感謝をされたのか恨みを買ったのか、最後に残るのは「心」です。その「心」だけがあの世に持ち越せる。

こうして考えると、私たち人間は心の中に何を盛り込むかによって、人生の是非が問われることになります。すなわち、心に盛り込んだ《徳》だけがあの世に持ち越し、あの世に行っても役立つ唯一の財産となります。

仏教ではこれを《功徳》といい、修行の成果、供養の成果を表します。『願わくはこの功徳を以って・・・　』という回向とは、この世にもあの世にも、この功徳を一切に及ぼすという意味なのです。

合掌。

丸山先生の絵手紙教室風景

～今年も良い天候になり新江の桜並木も満開で、近在の初めての方、毎年参加されてる方など多くの方々が丸山先生のご指導の下、絵手紙教室を楽しまれました。また、秋にも味覚の秋、諸々の秋に挑戦します。もらっても楽しい、送っても楽しい絵手紙に挑戦してみませんか。～

※来月4日（日）林昌寺本堂でカラオケ教室を開催します！！

“太田由紀と歌の仲間たちの発表会”

時　間	：　午前10時30分（開場）～午後3時
入場料	：　300円
駐車場	：　有り
その他	：　申し込み不要
連　絡	：　０２５０－６８－４７９３（阿部）